常滑焼の小話
- 常滑のつくり手
土に恵まれた産地
常滑が平安時代からやきものの産地である理由のひとつに、やきものに適した土が採れるということがある。
常滑に限らず、中世から続くやきものの産地は土に恵まれているようだ。
産地で生まれ育ち、地霊に導かれるようにやきものの作り手になった人と出会うことがある。彼らは自ら原土を見出し、陶土に仕立てる。地層には目がなく、常に土を探していて、遠くの方でも見つけると会話を中断し、凝視する姿に何度も立ち会った。
今日においては、長らくやきものの町と呼ばれてきた常滑でも、様々な要因でその地域の主要な産業では無くなり、製陶所が姿を消している。宅地造成も進み、地面はアスファルトで固められ、つくり手にとっては思うように原土を採取する状況ではなくなったり、訪れる人々にはやきものの産地としての雰囲気を感じにくくなってきた。しかしながら、彼らつくり手の営みや、できあがったやきものを通じて体感する、いきいきとしたやきものの産地に憧れている。
